ECR 2005

期日:2005年 3月4日〜3月8日

場所:ウィーン,Austria Center Vienna

 

■ Scientific Poster

・Computer analysis for the respiratory changes in X-ray translucency on chest radiographs using a dynamic flat-panel detector (FPD) system

Rie Tanaka, Shigeru Sanada, Nobuo Okazaki, et al.

・Development of the Method of Kinetic Analysis for the Temporomandibular Joint Using Flat Panel Detector System: Verification by Magnetic Resonance Imaging.

Yuriko Ohtani, Shigeru Sanada, Koichiro Ueki, et al.

■ Education Poster

・3D image of Adamkiewicz artery: Preoperative assessment of thoracoabdominal aortic aneurysm

Hiroichi Yokoyama, Shigeru Sanada, Takemi Ohno.

・Tempora and blood-flow phase subtraction technique of the liver for detection of subtle hepatocellular carcinoma on abdominal CT images .

Eiichirou Okumura, Shigeru Sanada, Masayuki Suzuki, et al

 

■コメント

胸部動態撮影法の換気検出能を呼吸生理学な知見から検証した結果を報告してきました.

会場に設置されたPCからは,すべての電子ポスターへのアクセスが可能で,キーワード検索や分類化された演題リストから閲覧することができました.また,昨年&一昨年に発表された演題へのアクセルも可能な点は電子ポスターの大きな利点だと感じました.

写真:ポスター前にて(田中)

 

腹部CT 画像におけるDynamic subtraction & temporal subtraction techniqueを用いた肝細胞癌の検出について報告してきました.また,電子ポスターの閲覧会場では,ヨーロッパ独特のゆっくりした時間が流れていて,コーヒーを飲みながら閲覧していました.しかし,発表会場では,活発な質疑応答が行われていました.

写真:ポスター前にて(奥村)

 ECRではRadiographerを対象としたセッションがいくつもありました.その中で,検診の第二読影を放射線技師が行ってはどうかという提唱がされていました.検診の重要性が叫ばれる中,読影する医師の負担が問題となっています.そこで,認定を受けた技師が読影の一部を行ってはどうかということです.
 Radiographerという職種の根幹に関わる内容だけに,今後の動きに要注目です.(by大谷)

写真:ポスター前にて(大谷)

今回の学会では,東田先生をはじめとする九州大学の先生方に同行させていただきました.ECR参加中は,寒波の影響により,雪が降っていました.しかし,Wienの町並みと雪の白色のコントラストがとても綺麗でした.

 

写真:Stephansdom前にて(左から,奥村,熊沢先生ご夫妻,東田先生),また,この写真は井手口先生に撮影をお願いしました.

今回の学会で一番幸運だったこと,それは画像解析センター(MeVis)のスタッフとお話する機会に恵まれたことでした.MeVisは世界中に顧客(主に大学病院の外科)を持つ最先端の画像解析センターです.例えば,肝臓の部分切除を予定している患者のCTデータを,ネットワークを介してMeVisに送ると,2時間〜72時間で解析結果を返してくれるということです.なんと,日本はお得意様の1つらしく,かなり好意的にデモンストレーションしていただけました.解析内容は,CT画像における肝臓体積や主要な動・静脈の自動認識およびそれらの機能情報で,手術計画が最終出力となります.今後,益々需要が伸びていくビジネスであると感じました.

写真:MeVisブース前にて(左から,大学の後輩,田中,MeVisスタッフ)

「Quantitative Imaging」と題した基調講演では,今後の動向として「従来の形態学的情報+定量化された動態情報+分子レベルの診断情報」についての講演が行われました.今回の学会参加を通じ,動態情報を定量化するためのコンピュータ解析法の開発の重要性を改めて認識しました.(by田中)

 

戻る